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2019年06月
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鋳成が代理した3M vs 得力事件は「2018年遼寧知的財産司法保護八大判例」に選ばれました

本稿作者:付同杰、戴国琛

【朗報】

2019年4月23日、遼寧省高級人民法院が知的財産権司法保護記者会見を開き、2018年度の知的財産権司法保護状況を紹介し、全省の知的財産権司法保護典型事件8件を公表しました。そこで、鋳成が代理した「3M vs 得力グループ有限会社商標権侵害事件」は遼寧省知的財産権司法保護8大事件に選ばれました。本件の代理人は鋳成法律事務所の付同杰弁護士と戴国琛弁護士です。

 

一審事件番号:(2016) 遼01民初555号

二審事件番号:(2018) 遼民終639号

 

【事案概要】

3M社は1997年7月7日と2014年4月14日にそれぞれ「報事貼」、「」商標を取得し、指定商品がメモ用紙、メモノート、粘着紙、片面粘着ラベル、片面粘着メモ付箋などを含みます。同商標は有効期間内にあります。これらの商標は使用によって高い知名度を獲得しました。得力グループ有限会社(以下「得力社」)は2010年から、メモ用紙などの商標において「百事貼」標識を使用してきました。法院は得力社が登録商標の指定商品と同一種類の商品に「百事貼」を商品名称として使用しており、得力社による「百事貼」標識の使用が公衆による混同を生じさせ、「報事貼」に類似すると認定しました。また、法院によると、得力社は「百事貼」が一般化した商品名称であることを証明できる専門的参考資料や辞書などを提供することができないため、「百事貼」がメモ用紙の代わりとして使用される商品名称であることは、相関公衆に認められておらず、一般名称ではありません。最終的に、法院は得力社が3M社に対して経済的損害と権利侵害を差し止めるための合理的支出費用を合わせて人民元100万元を賠償すると命じ、大東区行舟文化用品商行が3M社に対して経済的損害と権利侵害を差し止めるための合理的支出費用を合わせて人民元1万元を賠償すると命じました。

 

【典型的意義】

本件の論点は一般名称の判断基準です。双方はいずれも大手著名企業であり、事件の審理が多くの注目を浴びました。被疑侵害標識が業界の一般名称か否かは、被疑侵害行為発生時の相関業界における当該商品名称の認識度を判断基準とすべきです。被疑侵害行為の発生時に、当該商品名称が特定の種類の商品を指すと業界内に広く認められていなければ、一般名称の抗弁が成立しません。商品名称による商標権侵害紛争において、大量な販売、宣伝行為により、商品名称が高い知名度を獲得することがあるため、当事者はしばしば一般名称に該当するという理由で商標専用権に対抗してきます。本件は、法律上の一般名称と日常生活の一般名称との区別と繋がりを説明し、公平で整然として市場競争秩序を維持し、この種類の裁判にとって重要な参考意義を有します。