シンガポール

シンガポールの商標制度の法的基盤は、「商標法(Trade Marks Act)」に基づいています。同法律では、商標の登録、保護、更新、異議申立てなどについて規定されています。最新版の「商標法」は1999年に施行され、その後複数回の改正が行われています。

主管機関は、シンガポール知的財産庁(Intellectual Property Office of Singapore, IPOS)であり、商標の出願、審査、登録、更新、異議申立て、取消などの手続きを担当しています。また、IPOSは商標検索サービスを提供し、商標データベースを管理しています。

サービス範囲

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シンガポールは、「ニース協定」、「パリ条約」などの国際知的財産条約の締約国であり、「マドリッド議定書」のメンバー国でもあります。そのため、シンガポールでは商標登録を「単国登録」または「マドリッド国際登録」のいずれかの方法で行うことができます。

商標保護の原則

シンガポールの商標保護では、「先願主義」と「先使用主義」の混合原則が採用されています。シンガポールの「商標法」では、登録済み商標だけでなく、使用されているが未登録の商標についても保護が与えられます。

商標の区分と保護範囲

シンガポールでは、「ニース区分」が採用されており、商標は45区分に区分されています。その内、34区分は商品商標、11区分が役務商標。出願人は、商品または役務の区分に応じて出願を行う必要があります。

シンガポールでは、文字商標、図形商標、それらの組み合わせ、非伝統的商標:色の商標、音の商標、香りの商標、立体商標、動的商標、組み合わせ型商標 などが保護対象になります。

また、「団体商標」や「証明商標」などの特殊な商標も認められ、保護されています。

商標登録出願に必要な資料及び書類

IPOSに提出する必要がある書類は以下の通りです:

  • 出願書:出願人の氏名、住所、国籍、または会社名、登録住所;
  • 商標図:鮮明な商標デザインファイル;
  • 商品または役務の区分:ニース区分に基づいて適切な区分を選択;
  • 優先権声明:「パリ条約」に基づく優先権を主張する場合、関連する証明書類を提出;
  • 費用支払い証明:出願手数料の支払いを証明する書類。

商標出願の流れと所要時間

シンガポールの商標登録手続きは以下の流れで行われます:

出願 → 受理 → 審査 → 公告 → 承認 → 発行

  • 出願:出願人がIPOSに商標出願を行う;
  • 方式審査:IPOSが出願書類の完全性を確認;
  • 実体審査:商標が登録要件(例:識別性、既存商標との衝突など)を満たしているかを審査;
  • 公告期間:審査に合格した商標は2か月間公告され、その期間中に第三者は異議を提出できます;
  • 登録承認:異議がない、または異議が成立しない場合、商標は承認され、商標登録証が発行されます。

通常、商標登録手続き全体は6~12か月で完了しますが、審査の複雑性や異議の有無により、所要時間が延長される場合があります。

商標保護期限と更新

シンガポールで登録された商標の保護期間は10年間です。更新は商標の有効期限満了前に申請可能で、毎回の更新期間も10年間です。更新は、商標の有効期限が切れる前に申請可能です。延長期間は、有効期限満了後6か月あります。延長期間内に更新が行われなかった場合、商標は一時的に失効します。権利者が商標を維持したい場合、延長期間終了後6か月以内に商標の回復を申請することが可能です。

不使用取消制度

シンガポールの「商標法」に基づき、登録商標がシンガポール国内で連続して5年間実際に使用されていない場合、第三者はIPOSに対して当該商標の登録を取り消すよう申請することができます。