CHANG TSI
Insights
アニメキャラクターや架空人物の知的財産権保護といえば、多くの人は著作権登録または商標登録を真っ先に思い浮かべる。しかし中国には、見過ごされがちなものの、より強力な保護手段となり得る第三の道が存在する。それが商品化権(作品名に係る権利、作品内キャラクター名に係る権利) である。
当該権利は商標法に明文の規定が存在しないものの、国家知識産権局が定める『商標審査・審理指南(2021 年版)』の関連規定に根拠を持ち、数多くの行政裁決において認められ、適用されている。その核心的論理は以下の通り。キャラクター名または作品名には権利者の多大な創造的労働と商業的投資が凝縮されており、これによって生まれた商業的価値と市場機会は法律による保護に値し、第三者による商標の冒認出願を通じた不当な横領を許されない。
これまで、当事務所は同種の商標異議申立・無効審判案件を数十件代理し、いずれも勝訴に導いた。代表的事例として、依頼人の有名なキャラクター名が第三者により第 20 類商標として冒認出願された事案がある。当該商標出願人は対象キャラクターと一切関連性を有していなかった。
最終的に国家知識産権局は異議申立を認める裁決を下した。裁決理由には以下が記載されている。対象キャラクター名は異議係争商標の出願日以前に中国国内において一定の知名度を獲得しており、当該知名度は権利者の創造的活動と継続的な投資によって形成されたものである。仮に当該冒認出願を認めた場合、出願人はキャラクター名が有する知名度を不当に利用し、本来権利者に帰属すべき商業的利益・取引機会を奪うことになる。これは商標法第 32 条に定める「他人が保有する先行的権利を侵害する行為」に該当する。
商品化権の特有のメリットは下記の 3 点である。
映画、アニメ、ゲーム、出版分野に事業を展開するブランド権利者、特に中国市場において一定の影響力を有する権利者にとって、商品化権は重視し、積極的に活用すべき法的ツールである。
もしキャラクター名、映画・映像作品名、その他架空 IP の商標冒認出願にお悩みの場合は、ぜひ当事務所までご連絡いただき、具体的事案における商品化権の適用方法・権利主張戦略についてご相談ください。